「仕事ができる人」と「出世する人」は違う事が多々ありますが、どのような事が起きているのでしょうか?
日本の大多数であるブラック寄りの中小企業の解説をします。そういう組織では、これは明らかに違う特性の人の仕事です。
仕事ができる人には、一生プレイヤーでいてもらった方がよいのです。大体仕事が出来る人というのは、プライドが高く、金のために汚れ仕事をやりたがりません。職人的にプレイヤーでいることを望みがちです。
出世する人に求められる能力は「他人に仕事をさせること」です。自分の配下の人間に、常に、前回よりも高く早い成果を要求し、情け容赦ない取立てが出来ないと務まりません。この時、なまじっか自分が仕事が出来ると、これ以上の速度や質は要求出来ないとストップがかかります。このため、本人は全く出来ない方が都合がよいのです。自分にはとても出来ないような仕事を、平気で他人にガンガン要求出来る、そういう特性の人が向いています。
「管理職が出来る人」は貴重です。殆どの人間には、こんなことは出来ません(これを書いている私も)。
また、その人が出世したという事実が示すことは、その人の上司の手柄をたくさん作って差し出したということです。そういう動き方は、一般にプレイヤーとして優秀な人には無理で、むしろ、そういった動き方に嫌悪感を持つ人が多いのです(@技術系)。こういう組織で、仕事ができる人が出世しないのは、もはや必然と言えましょう。
初出:2019年12月15日